Arduino 入門
Lesson 54
【MQ-3 アルコールセンサ その1】
こにんちは、管理人のomoroyaです。
センサーの使い方の基本を学習する入門編。
世の中には、まだまだ色々なセンサーがあります。
これからも、色々なセンサーで遊んでいきます。
本記事はLesson 54 【MQ-3 アルコールセンサ】です。
MQセンサはガスセンサ、気体センサとなります。
種類も色々ありまして・・・
- MQ-2:LPG・煙センサ
- MQ-3:アルコールセンサ ← 本Lessonで使用
- MQ-4:メタンガスセンサ
- MQ-5:LPG液化石油ガスセンサ(天然ガス、都市ガス)
- MQ-6:LPG液化石油ガスセンサ(プロパン、ブタン)
- MQ-7:一酸化炭素ガスセンサ
- MQ-8:水素ガスセンサ
- MQ-9:ガスセンサ(一酸化炭素、石炭ガス、液化天然ガス)
- MQ-135:空気質センサ(ベンゼン、アルコール、煙)
※あっていると思いますが・・・間違えていたらご了承ください。
「MQセンサ」は空気質(気体)を調べるセンサで色々種類があります。
手元に、全てあるのですが本LessonではMQ-3を使って遊んでみます。
MQ-3ガスセンサは、アルコールを検出可能。
アルコールであれば、お家にあるもので比較的安全に遊べるかと思い選択。
ちなみに、アルコールだけでなく、ベンジンやメタンなどの燃焼ガスにも反応。
簡易的な、アルコール検出警報器も作成可能です!
本Lessonで使用する「MQ-3ガスセンサ」は以下が同等品となります。
※prime対応品(prime対応でなければ他にもあり)
Amazonでの単品購入は割高です。
単品購入の場合は、国内の電子部品専門店をお探しください。
ただし、送料等をかんがえると単品購入は微妙なところ。
そのためセンサーキットをおすすめ。
※センサーキット prime対応品 出荷元:Amazon
Arduino入門編の解説にて使用しているArduinoは互換品です。
互換品とは言え、Arduinoはオープンソースであり複製して販売するのもライセンス的に問題なし。
そのため互換品の品質も悪くなく、それでいて値段は安いです。
正規品本体の値段程度で豊富な部品が多数ついています。
正規品(Arduino UNO R3)の本体単品がほしい方はこちらとなります。
Arduino入門編2では「Arduino UNO R4 Minima」「Arduino UNO R4 WIFI」にて遊ぶため今のところは正規品を使用。(まだ互換品が・・・ほぼない)
はじめに
本Lessonで使用する「MQセンサ」は基板に実装されたモジュール品。
回路は電圧コンパレータIC(LM393)が搭載されています。
lesson 39で解説したタッチセンサなどの回路構成とほぼ同じ。
搭載しているセンサが異なるといった構成。
後ほど、テスタでセンサーモジュールの接続を確認した回路図をのせておきます。
回路じたいはそれほど難しい構成ではありません。
Lesson 54 目標
本Lessonの目標は以下です。
2.MQ-3センサを動かすスケッチを描く
3.MQ-3でアルコールを検知して遊ぶ
いつものように、遊ぶことが重要です。
今回のセンサ、これまでのLM393を使用したセンサモジュールと考え方は同じ。
そのため、簡単な測定であればスケッチもそれほど難しくありません。
ただし、動作の詳細を理解するためには多少の電子回路の知識が必要・・・。
回路がわからなくても遊べる、使える、作れるのがArduinoの良いところ。
準備
ではLessonの準備に取り掛かりましょう。
部品は「MQ-3センサモジュール」のみ。
ただし、動作の見た目を分かり易くするために自作のLチカも使います。
必要なもの
- USB接続用のPC(IDE統合環境がインストールされたPC)
→管理人が勝手に比較したBTOメーカーを紹介しています。 - UNO R3(以下UNO)、おすすめUNO互換品(ELEGOO)
- PCとUNOを接続するUSBケーブル
- ブレッドボード安価(大)、ブレッドボード安価(中)
※おすすめブレッドボード(大)、おすすめブレッドボード(中) - MQ-3 アルコールエタノールガスセンサーモジュール
- M-M Jumper wire(UNOと部品をつなぐための配線)
- M-F Jumper wire(UNOと部品をつなぐための配線)
※ブレッドボードはセンサとUNOを直接つなぐ場合不要です。
※ジャンパワイヤーは「M-M」「M-F」を必要に応じて使い分けてください。
Jumper wire、抵抗は今後も頻繁に利用します。
Jumper wireはできれば、「オス-メス オス-オス メス –メス」の3種類を揃えておくことをお勧めします。
短めが使いやすい場合も。
抵抗も単品で揃えるよりはセットをおすすめします。
抵抗、LEDなどを個別でセット品を購入しても、そんなに使わない!
という方は、「電子工作基本部品セット」が使い勝手が良い。
使用部品説明
「MQ-3センサモジュール」について説明していきます。
MQ-3センサモジュール(アルコール検知) 実物写真
下の写真が「MQ-3センサモジュール」の実物写真です。
本Lessonで使用するものは、回路が基板実装されたもの。
「MQ-3センサ」「LM393」「チップ抵抗」「チップコンデンサ」「LED」で構成されています。
左側:MQ-3センサ搭載の表面
右側:「LM393」「チップ抵抗」「チップコンデンサ」「LED」実装面
MQ-3センサモジュール(アルコール検知) 回路図
MQ-3センサモジュールの回路図を示します。
MQ-3センサ、電圧コンパレータIC(LM393)が実装されたモジュールの回路図となります。
ここは、電子回路の知識が少し必要になるため興味がない場合はすっ飛ばしてください。
回路図はテスタを使って部品の接続を1つ1つ確認したのでおそらく合っているはず・・・。
- VCC Arduinoの5Vに接続
- GND ArduinoのGNDに接続
- D0 Arduinoのデジタル入力ピンへ接続(使わない場合接続不要)
- A0 Arduinoのアナログ入力ピンへ接続(使わない場合接続不要)
本LessonではD0、A0を以下の用途に使います。
- D0:Lチカ(外付けLEDの点灯)
- A0:コンパレータ入力のレベル確認
MQ-3センサモジュール(アルコール検知) 仕様
MQ-3センサのデータシートは検索すれば閲覧可能です。
■仕様抜粋
Pin No. | Pin Name | Function |
---|---|---|
1 | VCC | 5V |
2 | 検出レンジ | 25 ~ 500ppm(ものによって異なる) |
3 | 余熱 | 48時間以上(センサを使用するには48時間以上の温める必要あり) 精度をもとめなければ、そこまでしなくて多分OKです・・・ |
詳細な特性を知りたい場合はMQ-3、LM393の仕様をそれぞれ個別に確認してください。
「MQ-3」「LM393」で検索するとそれぞれ調べることができます。
本Lessonは遊び、学習を想定しています。
Arduinoの仕様範囲内で使用していれば問題になることもありません。
遊び、学習以外での使用用途をお考えの場合はデータシートを必ず確認しましょう。
実践 回路作成とコード作成
最初に回路図を確認してください。
次に、回路図に合わせて部品を接続します。
最後にコードを書いて、「MQ-3センサ」を動かしていきましょう。
Arduinoのピン配置を確認したい方は番外編02を参照してください。
回路図
「MQ-3」が実装されたモジュール端子を接続していきます。
Arduinoはデジタル入力として10、デジタル出力として13、アナログ入力としてA0を使用。
あとは、5VとGNDのみ。
回路図がこちら。
※LEDが不要の場合は、13番ピンには何も接続する必要はありません。
こちらがブレッドボード図。
回路図は「fritzing」を利用しています。
「fritzing」の使い方は下記を参照してください。
接続
下図に示すように、用意した部品を使用して接続しましょう。
部品は「MQ-3センサモジュール」、LED、抵抗のみとなります。
※センサが実装されたモジュール
部品は3個、接続は簡単です。
MQ-3センサモジュールと接続するジャンパーワイヤーはF-Mを使用してます。
そのため、面実装されているLEDで確認する場合はブレッドボードもいりません。
毎回ブレッドボードにLEDをセットするのも面倒なので「Lチカ」自作しました。
おすすめです。
使用するポートは、デジタル入力10、デジタル出力13、アナログ入力A0、5V、GND。
穴に挿入しづらいときは、ラジオペンチなどを使用してください。
コードの書き込み
接続が終わったら、USBケーブルを使用してUNOにプログラムを書き込んで行きましょう。
コードを書き終えたら、いつでも利用できるように「ファイル」⇒「名前を付けて保存」で保存しておきましょう。
コマンド説明
本Lessonでは、特に新しいコマンドはありません。
サンプルコード
本Lessonのスケッチではデジタル出力として13を指定してLEDを点灯させています。
MQ-3センサモジュールに実装されているLEDでもアルコールを検知しているかどうがわかります。
不要な方はコメントアウトする必要があります。
目的は、D0の出力をLEDで分かり易く確認するためのものです。
//Lesson 54 MQ-3センサ(アルコール検出センサモジュール) //アルコールなどの燃焼性ガスを検知するセンサ //https://omoroya.com/ const int AQ0 = A0; //MQ-3センサモジュールA0の出力先 const int DQ0 = 10; //MQ-3センサモジュールD0の出力先 const int led = 13; //MQ-3センサの状態をモニタするためのLED <- 面実装LEDだけでOK不要 void setup (){ pinMode (DQ0, INPUT); //10番ピンをINPUT指定 pinMode (led, OUTPUT); //13番ピンをOUTPUT指定 Serial.begin (9600); //シリアル通信のデータ転送レートを9600bpsで指定 } void loop (){ float A0_out; int D0_out; //MQ-3センサモジュールA0の値を読み取り電圧値を計算 A0_out = (float)analogRead(AQ0) / 1024.0f * 5.0f; //MQ-3センサモジュールD0の読み取り D0_out = digitalRead(DQ0); //シリアルモニタへの表示 Serial.println (D0_out); Serial.print ("A0 voltage value:"); Serial.print (A0_out, 4); Serial.println ("V, "); if(D0_out == LOW){ //MQ-3センサモジュールのD0がLowならLED点灯でアルコール検出 digitalWrite(led, HIGH); //13番ピンに"HIGH"を出力 } else if (D0_out == HIGH) { //MQ-3センサモジュールのD0がHighならLED消灯でアルコール非検出 digitalWrite(led, LOW); //13番ピンにLowを出力 } }
動作確認 LEDの「点灯」「消灯」
では、さっそく動作を確認していきます。
布などにアルコールを湿らせてMQ-3センサに近づけてください。
感度はポテンショメータで調整可能です。
- アルコール検知なし → LEDは消灯
- アルコール検知あり → LED点灯
■アルコール検知なし(シリアルモニタのA0の出力は1.3V程度、D0の出力は”1″を示す)
LED:点灯なし
■アルコール検知あり(シリアルモニタのA0は4V程度、D0の出力は”0″を示す)
まとめ
本Lessonは、以下を目標としました。
2.MQ-3センサを動かすスケッチを描く
3.MQ-3でアルコールを検知して遊ぶ
MQ-3センサを使えばアルコールを検出することができます。
LED数個と組み合わせて検出量を表現してみる。
ブザーと組み合わせて検知したら音を出す。
簡易的なアルコール検知警報器も作成可能です。
他の部品と組み合わせて、作ってみると楽しいかも。
Lesson 54 【MQ-3 アルコールセンサ】 はここまで。
他の部品と組み合わせれば、アルコール検知警報器の完成です!
ぜひ、遊んでみてください。
疑問点、質問などありましたら気軽にコメントください。
次回、Lesson 55は 【MQ-3 アルコールセンサ その2】です。
buzzerと組み合わせて遊びます。
最後に
疑問点、質問などありましたら気軽にコメントください。
この電子部品の解説をしてほしい!などなどなんでもOKです。
リンク切れ、間違いなどあればコメントいただけると助かります。
Arduino入門編、番外編、お役立ち情報などなどサイトマップで記事一覧をぜひご確認ください。
Arduino入門編、Arduino入門編2で使用しているUNOはAmazonにて購入可能です。
Arduino入門編では互換品を使用。
Arduinoはオープンソース。
複製して販売するのもライセンス的に問題なし。
そのため互換品の品質も悪くなく、それでいて値段は安いです。
正規品本体の値段程度で豊富な部品が多数ついています。
学習用、遊び用、お試し用には安価な互換品がおすすめです。
ELEGOO UNO キット レベルアップ チュートリアル付 uno mega2560 r3 nanoと互換 Arduino用
上記のものでも十分に多数の部品が入っていますが、最初からもっと多数の部品が入っているこちらもお勧めです。
Arduino入門編2では「Arduino UNO R4 Minima」「Arduino UNO R4 WIFI」にて遊ぶため今のところは正規品を使用。(まだ互換品が・・・ほぼない)
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